広島大学附属中・高等学校 教育研究大会@広島大学附属中・高等学校 講演「自律的な学習者の育成を目指した英語語彙指導」

ご縁あって,10月15日に広島大学附属中・高等学校 教育研究大会にて,「自律的な学習者の育成を目指した英語語彙指導」という講演をさせていただいた。

最初のご依頼は研究大会のテーマにであるアクティブラーニングに絡めた語彙指導ということだったのだけれど,私のアクティブラーニングに対する勉強不足で,少し変更していただき,「アクティブ・ラーニング型の授業における教科固有学力の保障」ということにさせていただいた。

内容としては,2015年12月20日に関西英語教育学会第37回KELESセミナーで一緒に登壇させていただいた関西大学の水本篤先生の語彙方略の話を自分なりにまとめ直したものから始め,2016年8月6日に外国語メディア教育学会のワークショップで勉強させて頂いた武蔵中・高等学校の手島良先生の指導を手本に新出語彙の読み方の指導,最後に,ここしばらく勉強している接辞の付与の活動を通して形態論的気づきを向上させる指導の話をした。よくよく考えると,他の先生方から教えて頂いたことをそのまま話しているだけのような気もするけれど,私個人でお話できることなど限られているので,勉強したことを共有するという形でお話をすることしかできないのですね。

そもそも話としては,アクティブラーニングは良いけれど,それに伴って,語彙(と語彙方略)を明示的に教える時間的余裕がないのは本末転倒で,語彙の提示や課題の与え方で,語彙への向き合い方を学習者に教えましょうということ。アクティブラーニングとして,意見の交換などをさせるときに,語彙リストだけ渡して,これで教材読んで,意見をまとめて,それを話せるようにしましょうというのは無理な話なので,どの段階で,どのように,語彙を紹介するかを考え,そこで学ぶ方法も提示してあげたいですよね…という「言うは易し,行うは難し」だけど,聞けば「そうりゃそうだ」と言うことをお伝えしたかったわけです。

教育研究大会で個人として学びが大きかったのは,午前に行われた研究授業。アクティブラーニングを勉強していらっしゃる先生方が,「先ずはこんな形でやってみた!」という感じで実践されていて,すごく良いところと,疑問符がついてしまうところが混在してた。他の参加者と話していても,「自分だったらこうしよう」とか,「あそこは真似できそう」と言うのが多かったので,研究授業を通したアクティブラーニングという感じでした。