4月中旬くらいまでの新型コロナ対応の話

どんなことをしたかを記録するために、書いておこう。

新型コロナ感染症が広がりを見せていた2月初旬頃から色々と事態が動き始めたが、当初はそれほど心配しなくても良い雰囲気があった。所属するセンターで毎年行われている集会を中止としたことを、学内のとある会議でのべたところ、「やりすぎではないか」とい声が聞こえた聞こえたほどである。しかし、2月中旬から下旬に差し掛かると、大型イベントが自粛され、学内でも予定しいてイベントはいずれも中止となった。それでも、4月の授業は大丈夫だろうと言う雰囲気であった。

3月下旬くらいになると、これは授業を通常ではできないのではないかと言う雰囲気となり、特に語学は実験系の授業と並んでどうすべきかを考えることとなった。特に、前期(第1タームと第2ターム)にある英語のスピーキングはどうしようかと頭を悩ませた。まだ、3密と言う言葉が出ていなかったので、

  • 教室は喚起する
  • 座席の間隔を空ける
  • 会話等の練習(ペアワークやグループワーク)はしない

と言う方針で授業を行う予定であった。ただし、希望者にはオンラインでの授業も可能と言うこととなった。

しかし、3月も最後になって、語学としての対応を確認されたところで、オンラインを基本として欲しい旨を述べた。これは、当時の広島での状況を考えると大袈裟とも取られる可能性もあったが、学内での感染リスクをできるだけ考えてのものであった。英語と初修外国語は、1年次生は全員が、2年次生も多くが履修をする。1年次生は広島県外からも多くやってくるし、2年次生以上で語学をさらに取る学生は、春休みに海外留学に行く学生も多い。語学系が対面式を止めることで、1年次生をキャンパスになるべく来ないで済むようにもしたかった。また、この段では、オンライン授業に関する質問と対面式でどのように授業を転換すべきかについての質問が多く寄せられ、特に対面式を希望している教員が多く、授業の中でペアワークやグループワークをどうにかしてやりたいと言う気持ちがひしひしと伝わってきた。これは危ない傾向だと判断した。

4月3日時点では、英語と初修外国語の判断で、4月8日から15日は一斉休講とした。しかし、さらなる議論を重ねて、4月8日から5月1日まで、つまり連休前までは、一斉休講とした。その間で、できるだけ公式Learning Management System(LMS)であるBb9の操作方法を英語や初修外国語担当者に覚えてもらい、4月15日から、できる教員からオンデマンド式での補講をしつつ、5月7日からの対面式授業までどうにかたどり着く予定であった。そうこうしているうちに、大学の方針も、第1タームの開始を4月8日から一週間延ばし、15日とする決定をした。その決定の翌日には、4月15日から5月1日まではオンライン授業とする決定へと変わった。

これらの決定を受けて、Bb9セミナーの開催を計画し、客員教員(非常勤教員)に対して、交通費や研修費等が出せるように事務との折衝、セミナーの案内などを行い、4月9日(東広島は午前と午後、東千田では午後)、4月10日(東広島で午後)の計4回のBb9セミナーを行った。また、4月14日には東千田においてフォローアップセミナーを開催した。専任教員の参加もあったため、かなり多くの人数が参加し、会場の密集を避けるために苦労はしたが、それなりに基本的なところは説明ができたのではないかと思う。

英語の教員については、4月15日以降のなるべく早い時期にBb9上で学生への指示を徹底するように依頼をした。客員教員を含め、ほとんどの教員が何かしかの指示を出してくれたようで、思ったほどの混乱はなかったのは幸いである。特に、所属するセンターの教員だけが担当するティーム・ティーチングの授業では、同じ名前の授業に担当教員が2名あるので、1年次生は混乱したと思うが、担当教員がチームとなってBb9を作り込んでくれたおかげで、最小限の混乱で済んだことと思う。

現在(4月21日)でちょうど1週目が終わり、2週目、つまり、本格的に授業が始まるところである。当初、英語では、全員がオンデマンド式で始める予定であった。それは、ライブ型のオンライン授業では、学生のインターネット環境がわからない限り、アクセスできない学生が増えたり、データ通信制限に引っかかる学生がいる可能性があるからである。特に、キャンパスに学生を来させない観点からは、できるだけオンデマンド型が望ましいと思われる。ただし、学生側のインターネット環境が担保されている場合に限り、ライブ型もありうるため、あくまでもオンデマンド型が望ましいと言う要望としている。この点を調査しつつ、オンデマンド型、ライブ型、場合によっては、課題を郵送する方式も考えなければならない。

5月の連休明けから対面式ができることを望みに授業を行っている教員もいる。しかし、現状を考えると、オンライン授業を続けるしかないと考えている。大学の生協の教科書販売では、教科書の宅配サービスを行っているが、毎日100人以上の学生に郵送しているそうである。学生はキャンパスにはいない。キャンパスが安心できる場所でないなら、そこで授業をすることはできない。であれば、オンライン授業しか残されていない。

現在、Microsoft Teamsを用いた授業のセミナーを企画中である。