Nicklin, C., & Vitta, J. P. (2021)
Nicklin, C., & Vitta, J. P. (2021). Effect‐Driven Sample Sizes in Second Language Instructed Vocabulary Acquisition Research. The Modern Language Journal, 10.1111/modl.12692
本研究では、指導による第二言語語彙獲得(L2 IVA)の研究81件を2つの段階に分けて分析した。第1段階では、研究の効果量を分類し、コード化した。基本的な被験者間デザインと被験者内デザインの二分法では、観察された効果の不均一性を捉える感度が不足していたため、より詳細なアプローチを採用した。被験者間デザインと被験者内デザインの両方において、指導と比較の対照は、L2 IVA実験で最も関心の高い比較を最もよく表しており、効果量(g)の中央値は0.62(被験者間)と0.25(カウンターバランスを取った被験者内)であった。第II段階では、第I段階で観察された効果量の集計値を、一般的なL2 IVA分析のおおよそのサンプルサイズを示すために、事前に行うパワー分析のシミュレーションに利用した。保守的なパワーを与えた被験者間デザインでは、シミュレーションでは292~492人のサンプルサイズが提案された。カウンターバランスを取った被験者内デザインでは、反復測定の間に想定される相関関係に応じて、95~203人の被験者が必要であった。これらのシミュレーションの包括的な意味合いは、将来のL2 IVA実験では、先行研究の効果量を参照して,より大きなサンプルが必要であることを示唆している。本研究では,より大きなサンプルを得るという問題に対して3つの可能性のある解決策を提示している。