2016年のまとめ

研究室の掃除を終えて,2016年の研究室でのお仕事もこれにて終了。もちろん,年度は終わっていないので,教員としての1年が終わったという訳ではないけれど,個人としてはやっぱり12月も29日になると,なんとなく1年を振り返りたくなるもの。

教育面では,4月~8月の前期ではそれほど新しいことができたわけではない。どちらかと言えば,前の年までやってきたことを粛々とこなした。スピーキングはスピーチを中心に,そして,大学院はリスニングでディクトグロスを繰り返し。

ただ,今年度で終了予定のTOEIC講座については,これまで教科書ベースでやってきたものを,TOEIC公式問題集でやることにした。前期は旧形式の方の公式問題集Vol.6を使って,2回分のテストを繰り返し小テストで出題し,英語そのものというよりは,テスト対策をして,どうやって得点を伸ばすかという話がメインになった。後期も似たようなことを新公式問題集でやっている。いずれにせよ,1つの目標は,受講生が最後の200問目まで時間内に解くこと。それができたら,あとは,素早く読む力を中心に英語力をどうつけるかを考える。ま,これができるのも,単位ナシで,毎週小テスト攻めされても出席する受講生しかいないから。単位が出る場合には,もう少しやり方を変えなければ。

10月~12月(+引き続き)では,リスニングの授業でALC NetAcademyNEXTを中心とした授業をしている。いわゆるグルグルをしているのだけれど,授業の中での位置づけは中心でありつつも,20分くらいの時間でやる感じ。あくまでもオンラインでの学習を促進するためにやっているので,学期終了時にはそこのところを調べる必要がある気がしている。さて,どうやろう。

実践を意識した活動としては,うちのセンターの先生方と共同発表しているものがほとんどそう。個人的な担当としては2つ。

  • 声掛けメールによるWBT自学自習の促進
  • 日本人大学生が学習しても聞き取ることが難しい英単語とはどのようなものか?

どちらも,これまでの研究の流れのなかで行っているし,これからもやり続ける研究になる。

学会発表とは別に講演が2つ。1つは,すでにこのブログでも反省した「広島大学附属中・高等学校 教育研究大会@広島大学附属中・高等学校 講演「自律的な学習者の育成を目指した英語語彙指導」」で,これは,前年に関西英語教育学会で行ったセミナーのアップデート版。興味を持ってやっている派生語の研究とその指導に加えて,綴りや発音について勉強中のことを絡めてお話をしている。この関係の話でお声がけいただくことはなかったので,この2年は幸せ。お呼ばれすると,勉強の動機づけも高まるので,調子に乗って勉強していこう。ここら辺の話は,新年に2つほど短い書き物が出るので,そちらを参照のこと。

もう1つは,アルク教育社から頼まれた講演「広島大学 外国語教育センターにおける英語教育の取り組み~授業外のトレーニングを促進するeラーニングの活用~」。先ほど書いた後期の取り組みを紹介したもので,30名ほどの方に聞いていただき,反応もそこそこだった。まだ途中経過のような話だったので,きっちりした成果を出せるように頑張らねば。こちらも,1月か2月にアルクさんのメルマガで報告があるはず。

そして,研究。書こう書こうと思うだけで,書けない1年。現在,査読結果待ちが4本(内,筆頭1本),執筆中1本,共同執筆中1本と寂しい限り。その代わり短い書き物が少しでるという感じ。それでも,もう少し書きたいですよね。ネタもデータもあるのに書けない。そして,そこそこ学会発表をしているのは,「なぜあなたは論文が書けないのか」で紹介されている事例の通り。ま,書かないから書けないということですね。せっかく,学会に参加し,今年に至っては久しぶりにNYまで行って研究テンションが高まったのに,書かなかったのはもったいなかった。

新年に向けてやりたいこと,やるべきことはたくさん。いかに,やりたいことをやる時間を取るか。いかに短い時間でもやるか…ですね。

Where there is a will, there is a way.

は,昨日見た「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」で,出てきた言葉であるとともに,よく「成せば成る、為せば成るなさねばならぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」とも訳される。我が心の故郷である山形の上杉鷹山のことばを胸に,来年も頑張ります。