2023年の振り返り

まずは教育面から。異動して2年目ということで、専門の授業の精度を高めたいところだったが、新たな授業やその他の業務で疎かになった。やはり、新たな科目が入るとなかなかに難しい。その科目に時間と労力を振り分けざるを得ないために、昨年度からの授業の見直しが中途半端になってしまう。次年度以降は、しばらくは科目が増えることはないので、既存の授業を見直すかなと。

ちなみに、新規の授業は、後期の「言語コミュニケーション研究入門B」であり、1年生のまだプログラム(=専門)が決まっていない学生向けに、プログラムで何ができるかを知ってもらうための授業。ターム(8回の授業)のうち、4回を担当して、言語、コミュニケーション、異文化、そして言語学習と繋げて話をした。数年後にまた回ってくる科目なので、その時にまた見直そう(とかやっていると、またバタバタと準備しそうだが)。

研究面では、科研も最終年度ということで、これまでの科研の締めくくりで2本の学会発表を行なった。これからの研究用に1本の学会発表。そして、科研ではない研究で面白いと思っていた研究をまとめるために、2本の学会発表をした。この最後の2本はバーミンガム大学で行われたEuroSLAでの発表。しばらくぶりの海外で、対面の英語発表だったが、ただただ楽しかった。ちゃんと論文にしなければ、と言いつつ、5本も発表すると、どれから論文としてまとめるかが悩ましい。

筆頭として論文としての刊行はゼロの年。これは夏に学会発表を集中させすぎて、その準備に時間が取られて論文を書く時間がなかったため。来年度に向けて、そろそろ書き始めよう。ただし、論文としてはゼロだが、最後の最後で大修館の「英語教育」誌に記事を載せたのがせめてもの救いか。2ページで書ききれないことがたくさんあったので、まずはその書ききれなかった部分を中心に論文にしようか。

招待された講演は1本で、母校の名古屋大学で恩師の前で60分間のトーク。EuroSLAの2つの発表を組み合わせて、別の視点で考えたものをまとめた。私らしくない内容と言えな内容だったけれど、研究の進め方やアンケートの結果の解釈などを絡めて、問題提起ができたのでよかったかな。オーディエンスに何かしらのざわざわ感が生まれたのが収穫。

というわけど、学会発表が主だった1年間だったので、来年度は2本くらいは論文を出したいな。そのためには、年明けから準備をしましょう。

オンライン授業の記事3部作

コロナ禍に翻弄された2020年度は,たまたまお声がけいただいて,大修館の『英語教育』にオンライン授業関連の記事を3回寄稿させていただいた。大修館の担当者から,「3部作ってことで」と言われ,書いてみたものの,どこが3部作なのか…。さておき,2020年の振り返りもしていなかったので,3部作(笑)で何を書いたのかを振り返って,去年の振り返りにしてしまおう。

6月号(発売は5月)の英語教育では,「【緊急特別記事】オンライン教材を利用した英語授業で気を付けたいこと」として,オンライン授業をする際の留意点を5点ほど紹介した。記事を書いているのは4月上旬の時点で,勤務校でオンライン授業を行うことが決まった直後であり,さて,どうしようと考えていたところであった(勤務校でのオンライン授業への方針決定などは,こちらの記事を参照)。紹介した留意点は,

  1. 自学自習で済ませてはいけない
  2. オンライン教材の入り口は1つに
  3. 学習時間ではなくて,学習成果で判断
  4. コントロールできないものはしない
  5. 手を変え,品を変え,飽きさせないように

という5点で,バタバタした中で書いたにしては,まともなことを書いている(ような気がする)。実質,数日で書いて,寝かせて,即校了だった記憶がある。

これらの留意点のいくつかを広げたのが,第2作と第3作なっているので,オンライン授業元年の基本方針になりうるものを含んでいたのだと今思ったりする。

第2弾は,夏の終わりの別冊『英語教育2020年10月別冊 英語教師のためのオンライン授業・動画配信ガイド』に寄稿させていただいものである。タイトルは「オンライン授業におけるフィードバックの工夫:広島大学における実践例」としてあり,主に,6月号で述べた留意点の1に関するものである。記事を書いているのは,7月なかばくらいなので,前期の終わりが見え始めた頃だった。実践報告を書くつもりが,フィードバックに重心を置いてほしいということだったので,依頼を受けてから方向転換をした記憶がある。自分としても,ライブ型授業であれ,オンデマンド型授業であれ,いずれにせよフィードバックをどうしようかと悩んでいたので,実践報告として書きながら自分の頭を整理することができた。ライブ型授業とオンデマンド型授業で分けてフィードバックの具体的な方法を書いたが,細かいTipsのようなところで,意外と役に立ったところがあったようで,安心した記憶がある。

第3弾は,2月号(1月発売)で,「オンデマンド型授業における成績評価の工夫」という記事。6月号の3と4の留意点を振り返りつつ,別冊の内容も含んでいる。評価というのは,対面式授業でも困るのに,オンラインだと尚困るということで,試行錯誤を記事にしたというもの。特に大学でのオンデマンド授業を想定しているので,成績処理と出欠のあり方をメインにした。私の記事の前後にもオンライン授業での評価についての記事があり,どちらも,ちゃんと形成的評価という用語を使って,詳しく説明をされている。大変に為になったと同時に,「あ,形成的評価とか,総括的評価とか使えばよかった」と反省した。

そんなこんなで,オンライン授業の記事を3つ書いて,それで終わったような2020年だったけれど,それだけ,オンライン授業でお困りの先生方が多くいたということでしょう。何せ,オンライン授業の専門家でもない私に寄稿依頼が来るくらいですから。たまたま,勤務校でオンライン授業を以前から進めていたので,試行錯誤で学んでいたところを共有することができたのですね。今となっては,あ当たり前になったことを書き散らした感もありますが,どこかでお困りの先生のお役に立てたなら幸いです。

4月中旬くらいまでの新型コロナ対応の話

どんなことをしたかを記録するために、書いておこう。

新型コロナ感染症が広がりを見せていた2月初旬頃から色々と事態が動き始めたが、当初はそれほど心配しなくても良い雰囲気があった。所属するセンターで毎年行われている集会を中止としたことを、学内のとある会議でのべたところ、「やりすぎではないか」とい声が聞こえた聞こえたほどである。しかし、2月中旬から下旬に差し掛かると、大型イベントが自粛され、学内でも予定しいてイベントはいずれも中止となった。それでも、4月の授業は大丈夫だろうと言う雰囲気であった。

3月下旬くらいになると、これは授業を通常ではできないのではないかと言う雰囲気となり、特に語学は実験系の授業と並んでどうすべきかを考えることとなった。特に、前期(第1タームと第2ターム)にある英語のスピーキングはどうしようかと頭を悩ませた。まだ、3密と言う言葉が出ていなかったので、

  • 教室は喚起する
  • 座席の間隔を空ける
  • 会話等の練習(ペアワークやグループワーク)はしない

と言う方針で授業を行う予定であった。ただし、希望者にはオンラインでの授業も可能と言うこととなった。

しかし、3月も最後になって、語学としての対応を確認されたところで、オンラインを基本として欲しい旨を述べた。これは、当時の広島での状況を考えると大袈裟とも取られる可能性もあったが、学内での感染リスクをできるだけ考えてのものであった。英語と初修外国語は、1年次生は全員が、2年次生も多くが履修をする。1年次生は広島県外からも多くやってくるし、2年次生以上で語学をさらに取る学生は、春休みに海外留学に行く学生も多い。語学系が対面式を止めることで、1年次生をキャンパスになるべく来ないで済むようにもしたかった。また、この段では、オンライン授業に関する質問と対面式でどのように授業を転換すべきかについての質問が多く寄せられ、特に対面式を希望している教員が多く、授業の中でペアワークやグループワークをどうにかしてやりたいと言う気持ちがひしひしと伝わってきた。これは危ない傾向だと判断した。

4月3日時点では、英語と初修外国語の判断で、4月8日から15日は一斉休講とした。しかし、さらなる議論を重ねて、4月8日から5月1日まで、つまり連休前までは、一斉休講とした。その間で、できるだけ公式Learning Management System(LMS)であるBb9の操作方法を英語や初修外国語担当者に覚えてもらい、4月15日から、できる教員からオンデマンド式での補講をしつつ、5月7日からの対面式授業までどうにかたどり着く予定であった。そうこうしているうちに、大学の方針も、第1タームの開始を4月8日から一週間延ばし、15日とする決定をした。その決定の翌日には、4月15日から5月1日まではオンライン授業とする決定へと変わった。

これらの決定を受けて、Bb9セミナーの開催を計画し、客員教員(非常勤教員)に対して、交通費や研修費等が出せるように事務との折衝、セミナーの案内などを行い、4月9日(東広島は午前と午後、東千田では午後)、4月10日(東広島で午後)の計4回のBb9セミナーを行った。また、4月14日には東千田においてフォローアップセミナーを開催した。専任教員の参加もあったため、かなり多くの人数が参加し、会場の密集を避けるために苦労はしたが、それなりに基本的なところは説明ができたのではないかと思う。

英語の教員については、4月15日以降のなるべく早い時期にBb9上で学生への指示を徹底するように依頼をした。客員教員を含め、ほとんどの教員が何かしかの指示を出してくれたようで、思ったほどの混乱はなかったのは幸いである。特に、所属するセンターの教員だけが担当するティーム・ティーチングの授業では、同じ名前の授業に担当教員が2名あるので、1年次生は混乱したと思うが、担当教員がチームとなってBb9を作り込んでくれたおかげで、最小限の混乱で済んだことと思う。

現在(4月21日)でちょうど1週目が終わり、2週目、つまり、本格的に授業が始まるところである。当初、英語では、全員がオンデマンド式で始める予定であった。それは、ライブ型のオンライン授業では、学生のインターネット環境がわからない限り、アクセスできない学生が増えたり、データ通信制限に引っかかる学生がいる可能性があるからである。特に、キャンパスに学生を来させない観点からは、できるだけオンデマンド型が望ましいと思われる。ただし、学生側のインターネット環境が担保されている場合に限り、ライブ型もありうるため、あくまでもオンデマンド型が望ましいと言う要望としている。この点を調査しつつ、オンデマンド型、ライブ型、場合によっては、課題を郵送する方式も考えなければならない。

5月の連休明けから対面式ができることを望みに授業を行っている教員もいる。しかし、現状を考えると、オンライン授業を続けるしかないと考えている。大学の生協の教科書販売では、教科書の宅配サービスを行っているが、毎日100人以上の学生に郵送しているそうである。学生はキャンパスにはいない。キャンパスが安心できる場所でないなら、そこで授業をすることはできない。であれば、オンライン授業しか残されていない。

現在、Microsoft Teamsを用いた授業のセミナーを企画中である。

2017年のまとめ

新年も7日も過ぎて書くのはどうかと思うけれど,授業再開を前に1年を振り返るくらいはしておこう。

まずは,教育関係から。前期はスピーキングの授業でALC NetAcademyを教材にした授業をして,これは次年度以降も定番化しそう。基本的には,オンラインで学習した内容を授業内で確認することを前半にやり,授業の後半は歌を歌ったり,グループ発表の準備をしたりと言う内容。受講生の反応もなかなか良かったのだけれど,反省としては,やはり乗り切れない学生がいて,そのフォローがうまくできていないところ。あとは,事前学習の内容を応用する活動が少なかったかなと。この辺りは,タスクをもう少し入れて自由に話さざる得ない状況をどう作るかかなと。次年度以降の課題。

後期はライティングで現在進行中なので,まだ反省は早いのだけれど,採用した教材がイマイチだったかな。もちろん,こちらで工夫しなかったことも原因だけれど,ケアレスな誤りが多い教材はテンションが下がる。あと前期ほど課題に工夫がなくて,結局,教えるこちらがワクワクしない感じになっている。あと3回で盛り返しましょう。

前後期に行った新規開講科目はTOEIC受験対策の授業。当たり前だけど,カリキュラムとは授業の内容だけでなく,外部的な要因がでかいことを思い知らされた授業でした。実践の結果だけ見れば大成功。ただし,それで教員と学生がどれだけ満足感を得られたかは別の話。なにせ対策ものの授業なので,ある程度,冷徹にやらなければならないのがシンドイですね。ま,少しずつ成果発表をして行きましょう。

今年度から非常勤でやっている「英語教育リサーチメソッド」は大学院生が対象。初めてにありがちな,盛り沢山になっているけれど,後から見返せるようにはしておきたい。とはいえ,受講生がそれぞれリサーチ自体を始めないとメソッドを使うところまではいかないので,そのための準備なので総花的になるのは仕方ないかな。こちらも次年度以降は改善の余地ありまくり。

運営関係は,組織が色々と変わったので,まぁ大変。おかげさまで,教養教育の英語科目では副責任者的立ち位置に置かれて大忙しの一年でした。委員会やらWGやらが多くて,授業に影響が出るほど。それもこれも次年度から始まるターム制の準備なのだけれど,マニュアルと書類をつって,長いメールを書いたりしても,準備は進まず,終わらず。最低限の形を整えて,あとは始まってからの試行錯誤かな。ここら辺は,次年度以降,他大学からお座敷がかかりそう。ターム制準備の悲哀を語らせてくれるなら,何処へでも。

そんなこんなで研究は例年通りパッとせず。代表発表者としては2件。英語での発表が1件と日本語での発表が1件で,それぞれ研究発表と実践報告。それ以外はお得意のグループ発表。この流れはしばらく続きそうだけれど,発表件数だけもまずふやし,そして論文を書きましょう。ちなみに,今年は紀要論文が1本だけ。

お座敷は夏にLETで「英語語彙指導で考えたいこと:語彙は増やして整理する」で講師をさせていただいた。このネタも少し擦りすぎな感があるので,しばらくは語彙関連のお座敷はおやすみかな。

そんなこんなで,運営 > 授業 > 研究 の序列で進んでいるここ数年をどうにかしないといけませんね。どうしましょうかね。

【備忘録】Maharaのレーダーチャートにデータの流し込み

Maharaのレーダーチャート・プラグインでは,学生1人について,以下のようなcsvファイルを1つずつ作る必要がある。

基礎科目,学期,英語,数学,国語,理科,社会
基礎科目,2016年度 1学期,3,4,4,3,4
基礎科目,2016年度 2学期,3,5,3,4,4

面倒なのは,Excelでは,以下のように,学生番号ごとに整理されていること。

学生番号,基礎科目,学期,英語,数学,国語,理科,社会

 

X1000,基礎科目,2016年度 1学期,3,4,4,3,4

X1001,基礎科目,2016年度 1学期,3,4,4,3,4

やることは,次の2つ

  1. 1行1ファイルにする。
  2. ファイルを学生番号でリネームする。

面倒なので,コマンドは書いたりせず,vbaも使わないでフリーソフトを2つ使ってやる。

1行1ファイルにするのは,次のソフトを使う。
CsvDivNet

使い方は,ここらへん。
CSVファイルを分割するツール 行数、文字コード指定も可能

ファイルのリネームは,次のソフト。
お~瑠璃ね~む ver4.9.1

このソフトの「テキストエディタ連携」を使うと楽。

これで,個別の学生番号が振られたcsvができる。

問題は,できたcsvに新しいデータを追加するところ。さてどうしたもんか。

研究室への入荷(17.3.14)

  • 田中真紀子 (2017) 『小学生に英語の読み書きをどう教えたらよいか』 研究社
  • 中村捷 (2016) 『名著に学ぶこれからの英語教育と教授法』 開拓社
  • 光永悠彦 (2017) 『テストは何を測るのか 項目反応理論の考え方』 ナカニシヤ出版
  • 金谷憲(編著)臼倉美里・大田悦子・鈴木祐一・隅田朗彦 (2017) 『高校生は中学英語使いこなせるか?』 アルク

2016年のまとめ

研究室の掃除を終えて,2016年の研究室でのお仕事もこれにて終了。もちろん,年度は終わっていないので,教員としての1年が終わったという訳ではないけれど,個人としてはやっぱり12月も29日になると,なんとなく1年を振り返りたくなるもの。

教育面では,4月~8月の前期ではそれほど新しいことができたわけではない。どちらかと言えば,前の年までやってきたことを粛々とこなした。スピーキングはスピーチを中心に,そして,大学院はリスニングでディクトグロスを繰り返し。

ただ,今年度で終了予定のTOEIC講座については,これまで教科書ベースでやってきたものを,TOEIC公式問題集でやることにした。前期は旧形式の方の公式問題集Vol.6を使って,2回分のテストを繰り返し小テストで出題し,英語そのものというよりは,テスト対策をして,どうやって得点を伸ばすかという話がメインになった。後期も似たようなことを新公式問題集でやっている。いずれにせよ,1つの目標は,受講生が最後の200問目まで時間内に解くこと。それができたら,あとは,素早く読む力を中心に英語力をどうつけるかを考える。ま,これができるのも,単位ナシで,毎週小テスト攻めされても出席する受講生しかいないから。単位が出る場合には,もう少しやり方を変えなければ。

10月~12月(+引き続き)では,リスニングの授業でALC NetAcademyNEXTを中心とした授業をしている。いわゆるグルグルをしているのだけれど,授業の中での位置づけは中心でありつつも,20分くらいの時間でやる感じ。あくまでもオンラインでの学習を促進するためにやっているので,学期終了時にはそこのところを調べる必要がある気がしている。さて,どうやろう。

実践を意識した活動としては,うちのセンターの先生方と共同発表しているものがほとんどそう。個人的な担当としては2つ。

  • 声掛けメールによるWBT自学自習の促進
  • 日本人大学生が学習しても聞き取ることが難しい英単語とはどのようなものか?

どちらも,これまでの研究の流れのなかで行っているし,これからもやり続ける研究になる。

学会発表とは別に講演が2つ。1つは,すでにこのブログでも反省した「広島大学附属中・高等学校 教育研究大会@広島大学附属中・高等学校 講演「自律的な学習者の育成を目指した英語語彙指導」」で,これは,前年に関西英語教育学会で行ったセミナーのアップデート版。興味を持ってやっている派生語の研究とその指導に加えて,綴りや発音について勉強中のことを絡めてお話をしている。この関係の話でお声がけいただくことはなかったので,この2年は幸せ。お呼ばれすると,勉強の動機づけも高まるので,調子に乗って勉強していこう。ここら辺の話は,新年に2つほど短い書き物が出るので,そちらを参照のこと。

もう1つは,アルク教育社から頼まれた講演「広島大学 外国語教育センターにおける英語教育の取り組み~授業外のトレーニングを促進するeラーニングの活用~」。先ほど書いた後期の取り組みを紹介したもので,30名ほどの方に聞いていただき,反応もそこそこだった。まだ途中経過のような話だったので,きっちりした成果を出せるように頑張らねば。こちらも,1月か2月にアルクさんのメルマガで報告があるはず。

そして,研究。書こう書こうと思うだけで,書けない1年。現在,査読結果待ちが4本(内,筆頭1本),執筆中1本,共同執筆中1本と寂しい限り。その代わり短い書き物が少しでるという感じ。それでも,もう少し書きたいですよね。ネタもデータもあるのに書けない。そして,そこそこ学会発表をしているのは,「なぜあなたは論文が書けないのか」で紹介されている事例の通り。ま,書かないから書けないということですね。せっかく,学会に参加し,今年に至っては久しぶりにNYまで行って研究テンションが高まったのに,書かなかったのはもったいなかった。

新年に向けてやりたいこと,やるべきことはたくさん。いかに,やりたいことをやる時間を取るか。いかに短い時間でもやるか…ですね。

Where there is a will, there is a way.

は,昨日見た「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」で,出てきた言葉であるとともに,よく「成せば成る、為せば成るなさねばならぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」とも訳される。我が心の故郷である山形の上杉鷹山のことばを胸に,来年も頑張ります。

広島大学附属中・高等学校 教育研究大会@広島大学附属中・高等学校 講演「自律的な学習者の育成を目指した英語語彙指導」

ご縁あって,10月15日に広島大学附属中・高等学校 教育研究大会にて,「自律的な学習者の育成を目指した英語語彙指導」という講演をさせていただいた。

最初のご依頼は研究大会のテーマにであるアクティブラーニングに絡めた語彙指導ということだったのだけれど,私のアクティブラーニングに対する勉強不足で,少し変更していただき,「アクティブ・ラーニング型の授業における教科固有学力の保障」ということにさせていただいた。

内容としては,2015年12月20日に関西英語教育学会第37回KELESセミナーで一緒に登壇させていただいた関西大学の水本篤先生の語彙方略の話を自分なりにまとめ直したものから始め,2016年8月6日に外国語メディア教育学会のワークショップで勉強させて頂いた武蔵中・高等学校の手島良先生の指導を手本に新出語彙の読み方の指導,最後に,ここしばらく勉強している接辞の付与の活動を通して形態論的気づきを向上させる指導の話をした。よくよく考えると,他の先生方から教えて頂いたことをそのまま話しているだけのような気もするけれど,私個人でお話できることなど限られているので,勉強したことを共有するという形でお話をすることしかできないのですね。

そもそも話としては,アクティブラーニングは良いけれど,それに伴って,語彙(と語彙方略)を明示的に教える時間的余裕がないのは本末転倒で,語彙の提示や課題の与え方で,語彙への向き合い方を学習者に教えましょうということ。アクティブラーニングとして,意見の交換などをさせるときに,語彙リストだけ渡して,これで教材読んで,意見をまとめて,それを話せるようにしましょうというのは無理な話なので,どの段階で,どのように,語彙を紹介するかを考え,そこで学ぶ方法も提示してあげたいですよね…という「言うは易し,行うは難し」だけど,聞けば「そうりゃそうだ」と言うことをお伝えしたかったわけです。

教育研究大会で個人として学びが大きかったのは,午前に行われた研究授業。アクティブラーニングを勉強していらっしゃる先生方が,「先ずはこんな形でやってみた!」という感じで実践されていて,すごく良いところと,疑問符がついてしまうところが混在してた。他の参加者と話していても,「自分だったらこうしよう」とか,「あそこは真似できそう」と言うのが多かったので,研究授業を通したアクティブラーニングという感じでした。

個別にフィードバックをPDFで返却する

受講生のスピーチについては,他の受講生からのピア・フィードバックがあったほうが良いと思うので,Google Formを使って評価やコメントをしてもらい,それを後日,エクセルでまとめ,ワードの差し込み印刷で印刷したものを個別に配布している。授業の中で時間がないなどで個別に配布できない場合には,PDFにして,メールで送信している。Bb9上でやり方があればそれに移行したいのだけれど。さておき,その方法のメモ。

  • エクセルでまとめて,差し込み印刷まではこれまで通り(今後,時間があれば,メモを書くかも。)
  • 差し込み印刷時にPDFで印刷すると,個別の評価表はいった1つのファイルができる。受講生が20人であれば,20ページのPDF(例:SpEva.pdf)ができる。
  • できたファイルは,Acrobat DCでファイルの分割を行う。
  • するとSpEva_Part1.pdf~SpEva_Part20.pdfの20のファイルができる。
  • SpEva_Part1.pdfを「学生番号.pdf」にする
  • テキストファイルで,以下のように記述
    • ren SpEva_Part1.pdf 学生番号1.pdf
    • ren SpEva_Part2.pdf 学生番号2.pdf
    • pause
  • 保存後に,.txtを.batに変更
  • できた.batをSpEva_Part1.pdf~SpEva_Part20.pdfの入っているフォルダ内でダブルクリックすると,ファイル名が,学生番号1.pdf~学生番号20.pdfへと変わる。

とりあえず,この状態で,メールを作成して添付しまくる方法で配布。学生数が多い場合には,自動でできるように考えよう。

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