文章を読むため・書くためのリファレンス
石黒圭(2020)『段落論 日本語の「わかりやすさ」の決め手』 (光文社新書)
日本語の段落論。英語のパラグラフ構成についても言及があり,その部分も参考になる。文章構成について明確で分かりやすいものにするためにはどうすればよいかが学べる。
市大図書館
本多勝一(2015)『【新版】日本語の作文技術』(朝日文庫)
松浦年男・田村早苗(2022)『日本語パラグラフライティング入門』(研究社)
パラグラフライティングを基本的なところから学ぶことができる。説明だけでなく,豊富な問題があるので,自分で解きながら理解を深めることができる。
戸田山和久(2022)『最新版 論文の教室: レポートから卒論まで (NHKブックス 1272)』(NHK出版)
旧版から20年,新版から10年を経て再度改訂された最新版。レポートの基礎的なことを分かりやすい例と軽妙な語り口で教えてくれる。レポートをかされたらまずはこれを読めば良い。
小熊英二 (2022) 『基礎から分かる 論文の書き方』(講談社現代新書)
卒論や修論を書く前に読んでほしい一冊。
論文の歴史や論文の考え方を掘り下げるので,その点では難しい,遠回りと感じることが多いかも知れないが,それらを理解しようと頭を働かせることも論文執筆トレーニングの一環。具体的な文章構成については,パラグラフライティングを推奨しているが,パラグラフライティングのトレーニングは他の本でする方が良い。それよりも,全体として論文はどういうもので,どう書くかが腑に落ちて書くための本。
山口尚(2022)『難しい本を読むためには』(ちくまプリマ―新書)
難しい本とは、詰まるところ、理解するのに時間がかかる本と言うこと。この本では、理解するまで、どんな方法で文章と付き合うかについて解説し、実践の道筋をつけてくれる。大学レベル以上で、質的にも量的にもある程度の読書量があると、本書は有効だし、特に、(主に文系)研究の入り口にあると、よいガイドになってくれる。読書会の仕方を教えてくれるのは珍しい。じっくりと理解を深める読み方のためには、とても良い本。