2022年の振り返り
2022年というか,2022年度(2022年4月以降)の振り返り。まずは,職場が新しくなり,仕事内容が大きく変わったと件について。これまでは,教養教育(共通教育や一般教育などとも呼ぶ)の英語を教える立場で,近年はマネージメントとしての役割が大きかった。しかし,着任した広島市立大学では,専門科目がメインとなり,さらに,それまでとは異なり学生に直接関わる委員会活動などが多くなった。
専門科目としては,国際学部の「基礎演習」,「発展演習I」,「応用言語論I・II」,「英文構成法I・II」を担当した。1年から3年生が履修する科目を満遍なく教えていることになるが,私が所属する言語コミュニケーション・プログラムを最初から考えている学生だけではなくて,多様な興味関心を持っている学生が,その興味関心の中心となるものを探しながら,学んでいるのが印象的だった。そういう多彩な学生がいるので刺激も多いし,学びも多い。もちろん,自分の専門としては,言語コミュニケーションの学生の興味関心に応えやすいのだけれど,そこでも新しく学ぶべきことが多い。
授業としては,全て新規なので,1から作り上げる1年間。特に,応用言語論は専門科目として気合が入るところだけれど,まずは,応用言語学という幅広い分野でできるだけ多くのことを浅く広く取り上げて,どんなものに受講生の興味関心がありそうか探ることにした。そんなわけで,授業資料を作るので手一杯で,ハンドアウトや振り返り用の課題などはほとんど手をつけられなかった。3年計画で練る予定の授業とは言え,もう少し充実させることができたはず。
上記の科目以外に,学部のゼミとして,3年生と4年生の卒論関係の指導も担当。4年生は,前任の先生がしっかりと指導してくれていたので,進み具合としては良い(はずだったが,卒論の完成は年またぎ)。3年生ももっと体系的に指導すればよかったな,と反省。次年度に向けて課題を洗い出しておこう。
大学院も「応用言語論I・II」を担当して,リサーチメソッドを中心とした。留学生もいるので,ほぼ英語で,たまに日本語で授業をしている。こちらは,それほど苦労していないけど,課題や試験のあり方をもう少し検討すべきかな。実際に論文を読んで検討する時間がもっとあっても良いはず。
さて,新しい職場ということで,研究の方は遅滞気味。今年の出版は1本で,これも昨年度投稿したものが1年近くかかって出版されたもの。研究発表もバタバタとしていて行っておらず,久しぶりに研究発表がゼロの年。それまでが多めだったので,一旦お休みなのだけれど,データやプロポーザルはたくさんあるので,来年は溜まったものをどんどん出していこう。
最後に,今回の異動で3校目。どうして異動したのかと言われたら,複合的な理由ですとしか言えない。そして,異動したことが良いか悪いか,後悔はしていないか,という問いに対しては,毎日答えが変わる。でも,今の所,楽しいと感じることが多いので,良かったと言える。来年の今頃の答えは分からないけれど。