Uchihara, T., Webb, S., & Yanagisawa, A. (2019)
Uchihara, T., Webb, S., & Yanagisawa, A. (2019). The Effects of Repetition on Incidental Vocabulary Learning: A Meta-Analysis of Correlational Studies. Language Learning, 69(3), 559–599. https://doi.org/10.1111/lang.12343
このメタ分析の目的は、遭遇回数と語彙学習との間の相関係数を報告した主要研究をメタ分析することで、反復と第二言語(L2)の付随的語彙学習との間の複雑な関係を明らかにすることである。26の研究(N = 1,918)から45の効果量を合成して定量的に分析し、頻度と学習の関係の平均効果量を算出し、この研究で注目した10の変数がこの関係をどの程媒介するかを調べた。その結果、反復学習には中程度の効果(r =.34)があることが示された。その後の媒介分析の結果、反復効果の大きさのばらつきは、学習者変数(年齢、語彙知識)、処遇変数(間隔をおいた学習、視覚的サポート、エンゲージメント、遭遇回数の範囲)、方法論の違い(非単語使用、理解度テストの予告、語彙テストの形式)によって説明されることが明らかになった。これらの結果をもとに、今後のL2付随語彙学習研究の方向性を示唆する。